「寒さ」はケガにつながる - 役立つ防寒グッズたち 【解決編】
しつこいようだけど、10月の終わりにケガをした。
ダウンヒル中に落車して、骨折こそなかったものの強烈な打撲でしばらく松葉杖生活を余儀なくされ、職場にも迷惑をかける羽目になり。
何より11月という絶好のシーズンに3週間も自転車に乗れなかった。
冒頭で10月終わりのケガの愚痴3回目の今回は、この落車についてちゃんと書いておきたかった事を中心としたポストにしようと思います。
(この30分後くらいに落車しました、上手く撮れただけに苦々しい)
「寒さ」なんて寒いだけでしょ?
榛名山や赤城山へ何度もヒルクライムしていたけど、正直そう思っていた。
インナーはこういう物を、アウターにはこんな機能を、雑誌やブログや何やかやでそういう記事をたくさん見る。
ごもっともだ、確かにそういうウェアやグッズがあれば快適だろう。
0℃帯の真冬でも楽しくロングライドやヒルクライムできるかもしれない。
でもさ、結局寒いだけじゃん。
コンビニもホットコーヒーも無い山奥へトレッキングするならその寒さは死に直結する一大事だろうが、寒かったら暖かい所に避難して温かいコーヒーでも飲める環境にいるうちは「だいたいの物」で別に構わないんじゃねーの?って考えていた。
「その日」の出来事
その日は晴天、だけど台風一過でけっこう強い風が吹いていた。
特に、僕が向かった赤城山は「上州からっ風」と言われるそのものの根源みたいな場所だ。
ウェアは、
・ネットで安く買った裏起毛の秋冬用インナー上下
・冬用にそろえたジャージとパンツ(どちらも防風生地にはなっている)
・春秋ダウンヒル用のウィンドブレーカー
・ワークマンのクッショングローブ(フルフィンガー)
・寒くなってきたら付けるつもりだった普通の毛糸の手袋
・薄手のシューズカバー
・ヘルメットの下にフリースのキャップ
こんなところ。
一応断っておくと、商品名は伏せるけどどれも悪い商品ではない、今も使っている、使い方が悪かっただけ。
長雨と台風で溜まった鬱憤を晴らしたくて、雨こそ降っていないもののコンディションが悪い事はわかっていたがヒルクライムを始めた。
強風で思うようなスピードは出ないのも、むしろいいトレーニングくらいに思っていた。
1時間半ほど経過し頂上が近くなってきて、さすがに気温が下がってきたなと思った時にまず最初の異変に気付いた、グローブが絞れるくらいびっしょびしょになっている。
手からかく汗だけではこんなふうにはならない、上半身にこもった熱が袖口から抜けて、山頂の冷たい空気と合わさる事で結露を生んだのだと思う。
とにかく冷たいし、こんなグローブなら付けてない方がマシなくらい、いったん止まってインナー用にと持っていた普通の毛糸手袋に変えてとりあえず頂上を目指した。
赤城のゴール地点、観光案内所に着くと疲労もあったしさすがに寒い、気温は5℃か6℃くらい。
そこまで高機能ではないインナーだから汗冷えしてもおかしくないくらいたっぷり汗もかいていた。
案内所の中でコーヒーを飲んで少し体温を戻す、補給に持ってきたカロリーバーも食べ、体調的には問題なさそうなんだがグローブは乾く気配がない、あまりにもびちょびちょ。
こんなペラペラの毛糸手袋でダウンヒルするのも嫌だったが、まあ降りてしまえばコンビニもあるし、麓に着く前にだって中腹に避難できる店は数件ある、ウィンドブレーカーを着こんで下りに入った。
予想はしていたけど、予想以上に寒い。
下りに入って10分15分はいわゆる、寒過ぎてテンションがバカになる状態だった。
「うhhっひょーーーーー!!さmmmmっみーーーーーーーー!!!」ってくらいバカにみたいに寒くてなんか逆に楽しくなってしまうやつ、なってしまうバカ。
で、落車したポイントは下りも中盤を過ぎて、斜度が緩やかになってきた頃だった。
山から吹き降ろす風は当然、麓に近くなると強くなってくる。
特に道幅の広い通りが交差する箇所では横風にも当てられる。
一度目は「あぶねっ!」で済んだものが、二度、三度となってくると冷静に「あれ、これめっちゃ危ないやつじゃない?」と気付いてくる。
スピードを落とそうとブレーキを当てるため腕に力が入り、ふらつくフロントを抑え込もうと自然に前荷重になってくる、すると余計に前輪が暴れやすくなる。
慌てて重心のバランスを修正しようとするが、そこまでの下りでガチガチに冷えた体がこわばってしまって力を抜く事ができない。
そこに横風。
パニックブレーキ。
前方一回転、という顛末だった。
交通量も少ないわけじゃない下り車線の真ん中に放り出され、後続がいなかったのは本当に不幸中の幸いだったと思う。
一番強く打ったのは右臀部、脚の付け根辺り、何が起こったのかわかってすぐに起き上がる事はできたので自転車ごとガードレール側へ避けようとしたらもう普通には歩けなかった。
それでも何とか自走で帰れたのは自転車という運動特性のおかげで、要は打撲箇所に荷重がかかる時に痛むんだが、自重を支えなくてもいいペダリングはできたわけで、これも不幸中の幸いだった。
どうにか帰宅した時には痛みは更に酷くなっていて、何かに寄りかからずに歩くと激痛でどうにもならず、そのまま整形外科へ直行→3週間のお休みとなったわけです。
このケガの教訓
それは「寒さ」は寒いだけじゃなく、ケガにも、死にもつながるという事。
冷えは体の自由を奪い、時速ウン十kmで進む乗り物のコントロールを奪う。
もちろん、強風の日にダウンヒルなんかしないとかそういうのもある。
けれど、もうやらないけど、絶対にやらないけど、ウェアや装備がもっとちゃんとしていたら少なくともあの時安全に止まることはできただろうなとは思う。
これから季節はより本格的な冬になり、気温はずっと下がってくる。
その前に僕が得た教訓を書いておきたいなと思っていました。
まあこんなバカはそうそういないので大丈夫だろうと思うけど。
(長くなってしまったので防寒グッズは【解決編】で)
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