2020/8/10
早朝5時過ぎ。
輪行袋に入れずに乗り入れできる、でお馴染み上毛電鉄・中央前橋駅にて始発を待つ。
計画を温めていた期間は過去最長ではないだろうか、思えば昨年1月にこんな遭難1歩手前みたいな事をしていた時には既に視野に入っていたはずなので、まあ2年近く寝かせていた事になる。
いつか、なるべくコンディションのいい日に行こう、と思っていた袈裟丸山。
最高気温は35℃の予報である、どうなってんのよ判断能力。
計画
袈裟丸山をライドアンドハイクで攻略しようとする時、まず第一の難関は「登山口へのアクセス」だ。
何せ国道122号線から脇に入った林道を、更にそこから10km以上延々と登ってようやくたどり着ける折場登山口が一番アクセスしやすいレベルなのよ。
上毛電鉄を駆使しても赤城駅から約30km、1100mUPくらいの行程になる。
これがまずハイクに入る前の前哨戦。
第二にハイクパートでは「山行時間の長さ」が更にネックとなる。
ぐんま百名山にカウントされている前袈裟丸山・山頂までで最も短いコースでも、折場登山口からピストンする弓の手コース。
約10kmで獲得標高は1000mほど、コースタイム5時間50分。
ライドパートとそこからハイクに入るまでのつなぎは3時間半、余裕を見れば4時間は欲しい。
そこからコースタイムで6時間弱なんて、もうこれで10時間である。
んで、下山後に最低でもまた赤城駅まで自転車で戻らなければいけない。
どんだけ日の長い季節でも、巻き進行前提でないと成立しない計画なのだ。
ライド3時間、ハイク5時間として7時スタートが切れたとしても、それでも下山時刻は15時と登山としては割とギリ、その後自転車で林道を下る事を考えるとギリギリだ。
2年近く実行に踏み切れなかったのも頷ける。
第三に「水問題」がある。
日の長い季節でなくてはできない
→ 水がいっぱいいる
→ 水いっぱい積む
→ 自転車重くなる
→ すごくつかれる
→ ジカン タクサン カカル
→ オレ ヤマ ノボル ムリ
というライドアンドハイクのジレンマスパイラルで頭が原人になってくる。
これに関しては、もう半ば賭けの要素が入ってくるが新情報の発見により打開策が見つかった。
折場登山口に水場があるそうだ、前回通った時は冬で雪まみれだったのでそんな事気付いてなかった。
飲用に適しているかは不明、との事なので携帯型浄水器・ソーヤーミニを始めて使ってみる事にする。
SAWYER PRODUCTS(ソーヤー プロダクト) ()
水場が枯れていたらアウト、ボトル1本かそこらで行ける山行ではないのでその場でリタイアとなる。
さて、たぶんこれで行けるはず、約2年間こんなわけわかんない事をやり続けてきた蓄積を全部吐き出してどうにか攻略しよう。
ライドパート
前日10時には寝て始発輪行した甲斐あって、6時20分には国道122号の手前のコンビニでラストの補給。
夏の定番となったロックアイスを仕込んで出発する。
既に暑くなる気配がある。
まだ交通量もそれほど多くない122号を1時間弱でパスして、脇の県道→林道へ入る。
一度走った時の記憶があるので、覚えていた通り大滝までは路面状況、勾配ともそれほど難所もなく来られた。
標高も800mくらいまで上がり気温は下がってきた、今のうちに標高を稼がなくては。
大滝を越えてからがいよいよ上りの本番。
ここからの約6kmが平均勾配7%ほどで、しかも路面がすこぶる悪い。
木陰も多いので体感涼しくはあるんだが汗が絶え間なく流れる。
10%超が連続してやってくる終盤のつづらゾーンは、この後のための温存を考えてキツいとこだけ押し歩きにした。
折場登山口に到着したのが9時前、かなり順調。
キツいとこを7~8km/hで踏ん張って消耗するより、大人しく歩いた方がいいな。
結局着時刻はそんなに変わらない、変わらないにしてもまあしんどかった、他に自転車なんて1台も見ないわけだ。
一服して、さて今回の生命線である水場を探す。
ネットで見た事前情報と地図上のマークを元にそれっぽい所をウロウロ、伸びているホースを見つけて覗きこむと。
まあそうですよね、わかってました、こういう事なんですよ、あるあるなんですよ、いや、全然ショックとかないです、そういうもんです、知ってるから、だいたいこうなのよ、いっつもこう。
ワタシの人生いっつもこう!!
枯れてるー!!!
まじかー。
リタイアかー、こんなにしんどかったのにー。
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