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2020/3/15

朝7時。

この季節にはとても珍しく榛名山が真っ白になっている。

前日にやってきた寒波の影響でこの日の朝もぐっと冷え込んでいた、まあ天気は一日良さそうではあるが、気温はせいぜい10℃くらいまでしか上がらないようだ。

温めていた計画を実行に移そうかという日に、この気候がどう出るか。

ぐんま百名山ピークハント29座目は石尊山という、せいぜい571mの里山である。

もちろん、ただそれだけじゃあ面白くない。



安中アルプスをいかに縦走するか


めざす石尊山自体は群馬県安中市にある。

最短のルートを取れば、山頂のすぐ西側を通っている県道122号線・風戸峠のピークから入ってピストンで1時間もかからないだろう。

なのでまあ、例によって「空いた時間でいつか行けばいいや」と“寝かせ”リストに入っていた。


で、なんやかやで「じゃあその辺の低山にでも行ってみるか」という時になってコースやらを調べてみると、どうやら石尊山に向かう人たちの多くは「安中アルプス」と呼ばれている石尊山を含め東西に延びたこの一帯を縦走したりハイキングしてみたりする事が多いらしい。

安中アルプス、聞いた事のある中だと鎌倉や長瀞にもあるご当地アルプスの一つ。

かなりマイナーな方だろう、調べてみても詳しい情報はあまり見つからない。

どこからどこまでがそのアルプスに当たるのか、まずそれがわかるまでにも時間を要したのだが。

どうやら石尊山を中心に南東から北西へ順に[天神山]→[浅間山]→[御岳山]→[御殿山]→[石尊山]→[戸谷山]→[茶臼山]→[八幡峰]と連なっているらしい。


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うーん、そうとわかれば端から端まで縦走してみたい。

いやなかなかの距離があるのはわかるんだが、行けるもんなら行ってみたい。

まずはGPSアプリに取り込めるコースファイルを用意、用意と言っても全コースを縦断したログはどこにも落ちていないので、部分的に拾えるものをカシミール3Dでつなぎ合わせる。

全長は25~30km弱になりそうだ、おおお、これは、うーん、しかし風戸峠から以西は林道がメインなのでペースも上がるし距離も稼げそう、低山だから獲得標高も大した事ないだろ。

天神山側をスタートにすれば家からそう遠くもないし、朝早くに出ればギリ1日でいけるか……


と、ここまで考えて気がついた「ゴールからどうやって戻るんだよ」問題。

1日フルに使って全縦走ができたとして、舗装路を延々歩いたとしてもスタート地点まで戻るのは無理がある。

調べてみたが、クソ田舎過ぎて交通機関で戻る方法にもまったく期待できそうにない。

何かないか、何かよい方法は……と考えた末にたどり着いたのが、前回の天狗山でテストした「自転車ごと行っちゃえばいいじゃん」トレイルライドである。

これなら後半の林道ゾーンはライドで行けるので更に短縮できるはず、一石二鳥。

というわけで、3/15の朝7時。



道なき道の藪漕ぎトレイル

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出発から1時間ほどで南東側の入口、古城団地北公園に着。

前回考えたルールに則り、基本押し歩きで進んでいく。


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山に入って10分ほどで藪の茂った道に入る。

下調べの段階で前半は藪漕ぎが続くようだという事はわかっていた。

問題は、誰も自転車を押しながら入っていった人などいないという事。

「藪漕ぎで大変」というのは、それは自転車を押していても通れるくらいの「大変」なのか?

それは行ってみない事にはわからない、そういう意味でこの前半こそ難関だと思っていた。

とりあえずこれくらいなら全然通れるな、道もはっきりわかる。


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一つ目の天神山、天狗山でガレ場を延々担いで登ったのに比べれば遥かに楽だ。

距離を考えれば、これくらいで進んでいけると助かるなあ。


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まあだいたい予想はつくが、そんな上手くいくはずもなくこの天神山から先はどこが道なのかもわからない。

藪も深くなり、ちょいちょい自転車に絡まってしんどさも倍増する。

拾ったGPSログの先人は尾根づたいに浅間山まで通っていたようだが。

後々わかった事だが、どうやら「かなりアグレッシブ」な方のログだったみたいだ。


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道なき道を、それでもGPSをたどりながら進んでいたが、唐突に目の前に現れた柵と鍵。

マップと方角を何度か確認してみたが、やはりルートはこの向こうを示している。

うーん、どうもこの先人が通った時とは事情が変わってしまったらしい。

仕方ないので通れる所まで下りて迂回する。

この辺りの尾根は果樹園とゴルフ場とに挟まれたようになっていて、おそらく僕みたいなハイカーが迷い込んでトラブルになったりしたのかもしれない。

結局公道まで下りてから、再び尾根に上がれそうな箇所を探していたがどこもロープが張られたりして部外者が通ってよい所ではなさそうだった。


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公道を自転車で走り麓の浅間神社へ、そこから押し歩きで浅間山頂に。

だが、そこから先もやはりロープが張られて通行止め。

ロープの向こうを覗いてみると、この先の尾根づたいはどうやら私有地だからというより「単純に通れるような地形ではないから」通行止めにされているという感じだった。

また少し下りて、いよいよ何が道で何がそうでないのかわからなくなってきた。

尾根に上がっては通れずに下りて、という事を繰り返して、先に進まないのに疲労度だけが増していく。

もうこうなったら、とにかくなるべく尾根に近くて通れそうな所を通っていくしかない。

方角が合っていればOK、という雑な考え方になっていく。


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引き続きマップを確認しながら、それでも間違って入ってはいけない所に入り込んでいたり、山の中に突如現れる梅林に目を奪われたり、段差の上まで自転車を押し上げようとしたら足場が滑ってひっくり返ったり、まあそれはもう七転八倒。

たかだか500m足らずの低山とは言え、四方八方が藪に囲まれた尾根の真っただ中で行くも帰るも一苦労では済まない状況、山の中で一人息を切らせていると、もう何をしているのかわからなくなってくる。

これは今何をしているんだっけ、とたまに確認しないと、自動的に目の前の地形をただただクリアしていくだけのシンプルにイカれ出した機械になりそうだった。


どうにか雉ヶ尾峠の辺りまで出てこられて一息入れる。

端的に言ってしんどい。

天狗山のガレ場を越えたんだから、なんて思っていたが、いや全然こっちの方がヤバいっす。




後編






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